マウスピース矯正で出っ歯は治療できる？出っ歯による5つのリスクと成功例・失敗例を徹底解説

歯列矯正で治したい悩みの中で「出っ歯」はとても多い症例です。出っ歯は見た目の問題だけでなく口腔機能に大きな影響を及ぼし、身体へ重大なリスクを招きます。

この記事では、出っ歯の矯正治療について具体的な矯正費用や矯正にかかる期間を知ることができます。

人気の矯正方法であるマウスピース矯正の特徴やメリット・デメリットとともに出っ歯を矯正治療するときの注意点をふまえて紹介します。

マウスピース矯正で出っ歯は治るのか

マウスピース矯正は、ワイヤーを使用せず矯正中の見た目も目立たずに歯並びを治せるため、とても人気の矯正方法です。出っ歯の悩みのある人も、人気のマウスピース矯正で歯並びを治したい、と興味のある人は多いでしょう。

では、出っ歯のような歯並びもマウスピース矯正で治せるのでしょうか。ここでは、マウスピース矯正が有効な出っ歯の症例について詳しく紹介します。

マウスピース矯正が有効な出っ歯の症例

出っ歯にはいくつか種類があり、歯の生え方に原因があるもの、歯の向きに原因があるもの、骨格に原因があるものなど多岐にわたります。

軽度～中程度の出っ歯であれば、マウスピース矯正によって治せるでしょう。歯を削ったり、人口歯を入れても構わない場合は、インプラント矯正やセラミック矯正を検討しても良いでしょう。

骨格の問題に起因する重度の出っ歯の場合など、外科手術をともなう矯正が必要なケースもあります。

マウスピース矯正で治せるのは、出っ歯が歯の傾斜によって生じている場合です。

マウスピース矯正は特に歯の傾斜を調整するのに適しています。斜めに飛び出している前歯を正しい位置に矯正して、出っ歯を改善できます。

重度の骨格のズレが原因の出っ歯は、マウスピース矯正だけでは治せないことがあります。

出っ歯矯正の成功事例と失敗事例

マウスピース矯正での治療が向いているか、矯正ではうまく治せないかは出っ歯の原因によるところが大きいです。重度の骨格のズレを治療する場合は、複合的なアプローチが必要となることを理解しておく必要があります。

無理にマウスピース矯正だけで出っ歯を治そうとすると、歯の動きが中途半端になり、出っ歯が改善しないまま治療が終わってしまうことになります。

出っ歯の矯正がうまくいく場合と失敗する場合ではどのように違いがあるのでしょうか。成功事例と失敗事例をそれぞれ見ていきましょう。

成功事例

外科手術など他の治療法と組み合わせて、出っ歯の問題を解消する必要があります。マウスピース矯正だけでは、矯正が難しい出っ歯の場合は以下の対応が行われます。

• 外科矯正手術

• 抜歯

• オーダーメイドのマウスピースを使った矯正

骨格性に起因する歯並びの問題がある場合、外科矯正手術も検討する必要があります。

レントゲンなど検査を行って顎変形症の病名がつき、外科矯正手術が必要だと矯正歯科医が判断することで治療ができます。手術は古くからある確立した術式です。

また、マウスピース矯正で出っ歯を治す際は、抜歯を行う場合があります。

前歯を後方に動かすためのスペースがあるかどうかで、抜歯の必要性が変わります。そのため、矯正を始める前に上の奥歯を後方に移動できるかを確認することが必要です。

スペースがある場合はそのままマウスピース矯正を行いますが、スペースがない場合は抜歯してスペースを確保します。抜歯せずに、歯と歯の間を削ってスペースを確保することもあります。

出っ歯の治療は既製品のマウスピースでは難しいことが多いです。マウスピース矯正で出っ歯の治療を検討している場合は、一度歯科医院を受診してオーダーメイドのマウスピース矯正ができるか相談するとよいでしょう。

失敗事例

矯正治療がうまく行かなかったとき、以下のような事例があります。

外科矯正手術、抜歯、オーダーメイドのマウスピースを用いるのは、必要と判断して行われるものです。医師が商売のために高額な処置や装具をすすめているわけではありません。

矯正治療の方法は患者として希望は言えますが、最終的な判断は出っ歯の状態と検査結果から医師が行います。自分の理想に合った結果が得られる治療法を選びましょう。

信頼できる医師を見つけるためには、「近いから」「安いから」と安易にクリニックを決めず、何軒かのクリニックでカウンセリングを受けるとよいでしょう。

おかしいと感じたら、早い段階で専門医へセカンドオピニオンを求めるのも治療を成功させるために大切な判断です。

出っ歯の原因と影響

出っ歯の種類によって矯正方法が変わることもあり、歯の生え方や角度をしっかり診断してもらうことが大切です。

出っ歯になる原因には、遺伝的なものと、癖などの後天的なものがあります。 

遺伝による場合は、あごの骨の大きさに起因することがほとんどで、あごの骨の成長を利用した子どもの頃からの矯正治療が必要になる場合もあります。 ここでは、以下の点について詳しく見ていきます。

• 出っ歯が与える影響

• 出っ歯の原因とは

マウスピース矯正などの治療を行うのと同時に、その原因を取り除く癖の改善が必要になる場合があります。

出っ歯が与える影響

出っ歯は、見た目の悩みだけではありません。『虫歯や歯周病になりやすい』『前歯を怪我しやすくなる』『咀嚼力が弱くなる』『顎関節症になりやすい』『全身のバランスが悪くなる』など、健康面での5つのリスクを引き起こしてしまう恐れがあります。

出っ歯となる前歯が支障となり、口を閉じることができない場合、口の中が乾燥します。唾液が分泌されにくくなり、虫歯や歯周病の原因となるのです。

歯が前に出ている状態なので、怪我や転倒によって前歯が折れやすくなる物理的な問題もあります。

また、歯の位置が正しい場所にないことで、歯磨きがしづらくなり、さらに虫歯や歯周病になるリスクが高くなることもあります。

さらには噛み合わせが悪くなることによる咀嚼力の低下や歯並びの悪さによるあごへの負担から、顎関節症のリスクが高まるのです。

噛み合わせの悪さは、身体の歪みを作り、肩こりや頭痛などの症状をもたらします。

出っ歯の原因とは

出っ歯になる原因には、遺伝的なものと、癖などの後天的なものがあります。 遺伝による場合はあごの骨の大きさが原因です。あごの骨の成長を利用した子どもの頃からの矯正治療が必要になる場合もあります。 一方、遺伝以外の原因で多いのが指しゃぶりです。他にも以下のような点があげられます。

• 唇や爪を噛むなどの癖

• 骨格の遺伝

• 口呼吸をしている

• 前歯で咀嚼している

• 姿勢が悪い

• 乳歯が抜けるのが早かった

口呼吸をしている方は、特に出っ歯にもなりやすいと言われることがよくあります。日常生活で出っ歯になる習慣や癖があれば見直し、悪化を防ぐよう気をつけましょう。

マウスピース矯正のメリットとデメリット

出っ歯の治療もできるマウスピース矯正は、従来のワイヤー矯正に比べて目立ちにくいという大きなメリットがあります。同時にいろいろなデメリットもあります。マウスピース矯正もワイヤー矯正にもそれぞれメリット、デメリットがあり、どちらも一長一短です。

どちらを選んでも同じというわけではなく、矯正治療中に気を付けるべきことは大きく変わってくるため、矯正方法の選択は重要です。

ここでは、マウスピース矯正について、確認すべき項目を紹介します。

• マウスピース矯正のメリット

• マウスピース矯正のデメリット

• マウスピース矯正の流れ

マウスピース矯正のメリット

マウスピース矯正の主なメリットは以下のとおりです。

• 見た目が自然

• 取り外しが可能

• 痛みが少ない

• 口腔内の健康を保ちやすい

• 金属アレルギーの心配がない

マウスピース矯正は、矯正装具を装着していても目立ちにくく、自然な見た目が保てます。見た目の問題は、最大のメリットともいえるでしょう。

さらに、マウスピース矯正の種類によっては、ホワイトニングが同時進行できる場合があります。その場合、矯正治療に使うマウスピースをホワイトニングにも使うことで、費用や期間が抑えられる可能性があります。

また、マウスピース矯正では、食事をとるときや、歯磨きのときは、自分でマウスピースを外して行うので矯正前と同じようにできます。しっかり歯磨きができるので口腔内の健康もよい状態を保てます。

ワイヤー矯正に比べて痛みが少ないところもうれしいポイントです。

マウスピースは、金属を一切使っていない素材のため、金属アレルギーの方でも矯正治療を受けることができます。

マウスピース矯正のデメリット

マウスピース矯正の主なデメリットは以下のとおりです。

• 自己管理が必要

• 食事のたびに取り外す必要がある

• 適用できる症例が限られる

• 初期費用が高い場合がある

• 紛失や破損のリスク

矯正装具を自分でつけはずしができるのはメリットでもある一方、つけ忘れがないようにすることや、洗浄といったケアを含め自己管理が必要です。

マウスピースをつけているときには、口に入れられるものは限られるため、食事のときは必ず取り外さなければなりません。食事のあとにマウスピースをつけるときには、歯磨きは必須です。軽食をとった後や食べ歩き、お菓子をつまむときなど歯磨きの手間が増えるため、間食しにくくなります。

マウスピース矯正は適応できない症例があることもデメリットのひとつです。

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比べると初期費用が高くなりがちです。初期費用だけでなく、定期的な検診やマウスピースの作成費用も考慮する必要があります。

外出先で装着しているマウスピースを外したときに、うっかり忘れてしまったり捨ててしまったりすることもあります。また、マウスピースを最初に何十枚かまとめてクリニックから渡される場合も注意が必要です。紛失や破損のないようにしっかり保管しなければなりません。

関連記事：マウスピース矯正とは？メリットやワイヤーとの金額の違いを紹介

出っ歯矯正にかかる費用と期間

出っ歯をマウスピース矯正で治療する場合も、一般的なマウスピース矯正と同様に以下の点についてはしっかりと確認しておきましょう。

• マウスピース矯正の費用

• マウスピースで出っ歯の矯正にかかる期間

マウスピース矯正の費用

マウスピース矯正の治療費の相場は全体矯正で50〜100万円、部分矯正で10〜40万円かかります。

口内の状況やトラブルが起きると追加費用がかかることがあります。

マウスピース矯正で追加料金で発生しやすいケースは、虫歯や歯周病の治療費です。

虫歯や歯周病の治療に1回あたり1,000円〜3,000円ほどの費用が、矯正の料金に追加でかかることがあります。治療前に虫歯や歯周病と診断された場合、先に治してから矯正を進めることになり、別途で治療費が必要になるため注意しましょう。

マウスピース矯正を含めて、歯列矯正には矯正装置以外にも費用がかかります。

矯正にかかる費用の内訳はおおよそ以下のとおりです。

マウスピース矯正にかかる費用は、クリニックや採用するブランド・システムによって含まれる内容が異なります。矯正費用に含まれる範囲、追加で費用が発生するケースについて、カウンセリングや契約時によく確認しておきましょう。

関連記事：マウスピース矯正の値段と安くする3つの方法！前歯だけの場合や子どもの矯正費用・相場を徹底解説

マウスピースで出っ歯の矯正にかかる期間

治療期間は出っ歯の状態によっても異なりますが、平均的な期間は2カ月〜1年です。矯正治療終了後、保定期間に入り、リテーナーと言われる後戻り防止装置を1年〜2年装着します。

治療期間の目安に幅があるのは、出っ歯の度合いや治療の難易度によって期間が変動するためです。追加費用にも影響が大きい矯正期間内の虫歯や歯周病は、治療期間の延長の原因にもなります。
また、1日20時間以上の決められたマウスピースの装着が守られないと計画どおりに歯が動かず、矯正期間が延長になるので注意が必要です。

マウスピース矯正での出っ歯改善のポイント

マウスピース矯正での出っ歯治療は、一般的なマウスピース矯正と同様に長期間にわたります。また、けっして安くない治療費がかかります。治療が始まってから後悔のないように信頼できる医師のいるクリニックを選びたいものです。

出っ歯を治療する場合に、マウスピース矯正で治療を受けたいと思ったとき、安心して通えるクリニックの見つけ方を以下の3つのポイントをふまえて紹介します。

• 専門医の確認

• 設備と技術

• 口コミやレビューの活用

専門医の確認

歯列矯正の専門医のいるクリニックを選ぶのもクリニック選びのポイントの1つです。矯正歯科治療の熟練度を示す指標として、日本の矯正歯科界を代表する学術団体である「日本矯正歯科学会」の「認定医」と「専門医」の認定資格を目安にするとよいでしょう。

出典：日本臨床矯正歯科医会｜知っておきたい矯正歯科の選び方

設備と技術

歯列矯正のための設備が揃っていることもクリニック選びのポイントの1つです。正確な診断を行うために3次元映像を撮影する「3DCT」という機器などの新しい機器はまだ導入されているクリニックは少数です。セファログラムに加えて3次元的撮影ができる3DCTのあるクリニックを選ぶと詳しい検査や診断が期待できます。

設備投資などをしっかりと行っており、新しい技術を駆使して正確な診断・治療を行っているクリニックであれば、専門性の高い矯正をしている可能性が高いでしょう。

口コミやレビューの活用

クチコミの信頼性は自己判断になりますが、投稿されている評価は比較に役立てることができます。クリニックを検索し、なるべく評判の良いところを選びましょう。

口コミや人気で評判となってるクリニックでは、ホームページ上で画像込みの症例紹介を行っていることが多いです。治療した人の感想や体験談と、ビフォーアフターがひと目でわかるだけでなく、主訴や治療にかかった費用なども知ることができ、貴重な情報といえます。

定期的な通院の重要性

マウスピース矯正中は、定期的に通院し、専門のメンテナンスを受けることが大切です。マウスピース矯正中でも、通常通り歯磨きができますが、セルフケアだけでは虫歯や歯周病のリスクが高くなります。

状態によって頻度は異なりますが、目安は3ヶ月に1回、通院日にあわせてメンテナンスの予約も入れておきましょう。

まとめ

出っ歯をマウスピース矯正で治療できる場合、マウスピースが透明でほとんど口元が目立たないところが最大のメリットともいえます。審美性に優れた点は、美容意識の高い方にとってうれしいポイントではないでしょうか。

ただし、出っ歯の状態によってどの矯正治療の方法が適しているかはご自身の希望や判断だけでなく、歯科医師の診断が必要です。

出っ歯に悩んでいる場合や出っ歯の矯正治療をはじめたいと思ったら、「歯の総合予約サイト~BEAUTEETH」で自分に合ったクリニックを探し、カウンセリング相談してみるのも良いでしょう。

矯正治療ではデンタルローンや分割払いも可能です。

無理のない支払いをしながら、早くきれいな歯並びを手に入れられます。

今のうちからきれいになりたい、美容や見た目に気をつけていたい、接客業をしていて歯の色が気になる方は、ホワイトニングをしながらマウスピース矯正を始めることもできます。

せっかくなら、マウスピース矯正とホワイトニングを同時進行させて、お得にきれいな歯並びと白い歯を手に入れましょう。

ぜひこの機会に「歯の総合予約サイト~BEAUTEETH」で矯正歯科を探してみましょう。