どこからが出っ歯?出っ歯の治し方6選

「出っ歯を放置すると健康に良くない?」

出っ歯の基準は上の前歯が下の前歯よりも5ミリ以上前に出ている状態を指します。もし、7~8ミリ以上の差がある場合は早めに対処するのがおすすめです。

また、出っ歯は見た目が気になるだけでなく、虫歯や歯周病などの健康面でも悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。出っ歯の治し方には歯列矯正、インプラント矯正、セラミック矯正があり、重度の出っ歯は治療する必要があります。

この記事では、出っ歯を放置するデメリットや6つの治療方法を解説します。「どの治療方法が自分に合っているか分からない」とお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

どこからが出っ歯?

出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも5ミリ以上前に出ている状態を指します。上顎前突とも呼ばれ、7~8ミリ以上の差がある場合は治療対象となるでしょう。

出っ歯を見分けるポイントは以下のとおりです。

  • 上の前歯2本が他の歯よりも大きい

  • 歯列から飛び出している

 

さらに出っ歯には軽度のものと重度のものがあるので、ここからは2つ解説していきます。

軽度の出っ歯

軽度の出っ歯は、歯の出っ張りがわずかで、正面からは気にならない程度のものを指します。奥歯でしっかり噛めていれば問題は少ないとされています。

特徴は奥歯の抜歯が不要で、噛み合わせへの悪影響がないことです。親知らずの抜歯だけで矯正のスペースができる場合もあります。

重度の出っ歯

重度の出っ歯は、上下の唇を合わせて口を閉じるのが難しく、力を入れて無理に閉じると口元が歪んでしまう可能性があります。また、前歯で噛み切ることも困難でしょう。

ひどい出っ歯の場合、歯の傾きだけでなく、顎の骨の位置が大きくずれている(骨格の異常)ことが多いのです。大人の顎の骨格そのものが前に突き出ている出っ歯は、歯列矯正では治療できません。

出っ歯を自力で治す方法はある?

結論、出っ歯は自分で治すことはできません。歯を動かすには専門的な知識と技術が必要だからです。

自力で歯を動かそうとすることは、最悪歯が抜けてしまうリスクさえあります。出っ歯を治すには歯を動かすために力を継続的にかける必要があるため、自力での治療は難しいです。

出っ歯の矯正は、専門の矯正医のもとで行われるべき治療であり、根拠のない自己治療は逆効果となる場合があります。

出っ歯をほっておくとどうなる?

出っ歯を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが高まります。口内が乾燥しやすく、口呼吸によって唾液の分泌が減少し、細菌が繁殖します。

また、口臭や見た目のコンプレックスも引き起こし、咀嚼の悪化が頭痛や肩こりを誘発する可能性もあります。さらに、歯のかけやすさや着色の問題も起こりやすくなります。これらの理由から、出っ歯の治療は重要です。

虫歯や歯周病になりやすい

出っ歯は口内が乾燥しやすく、歯ブラシでの磨き残しが起こりやすいため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。口呼吸になりがちなことも唾液の分泌を減らし、細菌の繁殖を招くでしょう。

口臭の原因に

出っ歯は口呼吸になりやすいため、口臭の原因となってしまいます。口内の乾燥や唾液の減少を招き、細菌の繁殖を引き起こしてしまうからです。

自分の見た目に自信が持てない

出っ歯は笑顔や口元の印象を大きく損ねるため、多くの人がコンプレックスを感じています。重症の場合、口を開けずとも出っ歯だと分かるので、人前に出たくないと感じている人もいるでしょう。

頭痛・肩こりの原因に

出っ歯による噛み合わせの悪化は、咀嚼筋への負担を増大させ、首や肩のコリを引き起こすことがあります。さらに、コリが原因で頭痛を誘発することもあるでしょう。

歯がかける可能性がある

出っ歯の人は歯同士が擦れ合いやすく、重度の場合は外傷のリスクが2倍にもなります。ぶつけることで歯が折れたり抜けたりすることがあるため、歯を守るためにも出っ歯の治療が必要でしょう。

歯が黄色くなりやすい

出っ歯だと口が閉じにくいため、口呼吸になりがちです。口呼吸により口腔内が乾燥し唾液の循環が悪くなると、前歯の着色が起こりやすくなります。その結果、前歯が黄色っぽく変色してしまうでしょう。

出っ歯の治し方6選!矯正費用は?

出っ歯の治療法には、マウスピース矯正やワイヤー矯正、インプラント矯正、セラミック矯正、そして手術があります。

マウスピース矯正は目立たず痛みが少ないが、重度の場合には向かないこともあります。ワイヤー矯正は力強いが目立ちや口内ケアが課題です。インプラント矯正は強力な移動力がありますが、手術にはリスクが伴います。セラミック矯正は見た目が良いですが、歯を削る必要があります。手術は重度のケースに適していますが、合併症のリスクも考慮が必要です。

治療方法は症状に応じて慎重に選びましょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は軽度~中程度の出っ歯を治す方法として急速に人気が高まっている手法です。

透明のマウスピース矯正を装着し、歯を少しずつ正しい位置に動かしていきます。

メリットは以下の通りです。

  • 目立ちにくい

  • ホワイトニングと並行できる

  • 取り外せるため食事や歯磨きがしやすい

  • 歯を少しずつ動かすため痛みが少ない

  • 手軽に始めやすい

 

一方、デメリットもあります。

  • 重度の出っ歯や受け口には適用できないことがある

  • 定められた装着時間を守らないと効果が出ないことがある

 

費用の目安は60万〜100万円です。

軽度~中程度の出っ歯であればマウスピース矯正は目立たず治療できる有力な選択肢といえるでしょう。

関連記事:マウスピース矯正とは?メリットやワイヤーとの金額の違いを紹介

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は金属のワイヤーとブラケットを歯に装着し、強い力で歯を動かす従来型の手法になります。

メリットは以下の通りです。

  • 重度の出っ歯やその他の重度の不正咬合に適している

  • 抜歯矯正との相性が良い

 

一方、デメリットもあります。

  • 装置が目立つ

  • 装置を取り外せないため歯磨きがしにくい

  • 虫歯や歯周病のリスクが高くなる

  • 口内を傷つけやすい

 

費用の目安は60万〜170万円です。また、装着時に強い痛みを感じることがある点にも注意が必要でしょう。重度の出っ歯の場合、ワイヤー矯正は有力な選択肢の一つといえます。

関連記事:ワイヤー矯正の種類と仕組みを紹介!値段・痛みなどの懸念点も解消

インプラント矯正

インプラント矯正はあごの骨にアンカースクリューを埋め込み、歯を上下左右に大きく動かせる治療法です。

重度の出っ歯や受け口、開咬などに適用することが多く、マウスピース矯正やワイヤー矯正と併用するのが一般的でしょう。

メリットは以下の通りです。

  • 強い力で歯を動かせる

  • 歯の圧下や上下の同時後方移動が可能

  • 抜歯・非抜歯どちらにも適用可能

 

一方、デメリットもあります。

  • 外科的処置が必要

  • アンカースクリューの脱落などのトラブルの可能性がある

  • 術後の痛みや炎症、感染症のリスクなどがある

 

治療費の目安はネジ1本につき2〜10万円ほどです。

セラミック矯正

セラミック矯正はセラミッククラウンを歯にかぶせて歯並びを美しくする治療法です。

以下の様なメリットがあります。

  • 歯を動かさずに前歯の見た目を整えられる

  • 歯を白く綺麗にすることも可能

  • 治療期間が短い

 

デメリットは以下のとおりです。

  • 奥歯や重度の不正咬合には適用できない

  • 歯を大きく削って神経を抜く必要がある

  • 歯並びそのものを根本から改善できない

  • 本数が多いと高額になることがある

 

治療費の目安は歯1本につき4〜10万円になります。

手術

あごの骨格そのものが前に突き出ている出っ歯や受け口は、歯列矯正では治療できません。

あごの骨を切る外科手術が必要となります。手術は口腔外科や美容整形外科で行われ、口腔外科の場合は保険が適用可能ですが、美容整形外科では全額自己負担となります。

メリットは以下の通りです。

  • 極度の出っ歯や受け口を治療できる

  • 歯を抜かずに治療できる場合がある

 

一方で、以下のデメリットもあります。

  • 手術後の痛みや炎症リスクがある

  • 感染症のリスクがある

  • 入院する必要がある

 

極度の出っ歯のケースは手術でないと改善できない場合があります。一方で、手術による合併症のリスクもあるため慎重に判断する必要があるでしょう。

 インビザライン

インビザラインは透明なマウスピース矯正を用いて徐々に歯を移動させる方法で、歯槽性上顎前突の出っ歯に適しています。

骨格性上顎前突の場合は外科手術が必要になることが多いですが、軽度なら治療できることもあるでしょう。

メリットは以下のとおりです。

  • 目立たない

  • 痛みが少ない

  • 着脱できる

  • 治療計画を3Dでシミュレーションできる

 

一方、デメリットもあります。

  • 適用できない場合がある

  • マウスピース矯正の管理が必要

  • 歯並びによっては時間がかかる

 

インビザラインは人気の矯正治療ですが、メリットとデメリットを理解し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。費用の目安は80万〜120万円となります。

関連記事:インビザラインとは?おすすめできる人の特徴と治療できない症例も紹介

どこから始める?出っ歯矯正におすすめの歯医師の選び方

出っ歯矯正の歯医師選びでは、口コミで評判の良い医師を選ぶことが重要です。信頼性の高い口コミサイトや医療専門の評価プラットフォームで情報を確認しましょう。

また、自分の希望する矯正方法に対応しているか、施術のバリエーションが豊富かも確認しましょう。通院が継続的に必要なため、自宅や職場から通いやすい場所にあるかどうかも考慮し、事前相談が無料である医院を選ぶこともおすすめです。

口コミで好評のクリック・歯医師を選ぶ

出っ歯矯正のクリニック選びでは、口コミや評判を参考にするのがおすすめです。実際の患者の評価から治療の質や医師の対応を知ることができます。特に、信頼性の高い口コミサイトや医療専門の評価プラットフォームのレビューを確認することが大切です。

施術のバリエーションが多い歯医師を選ぶ

矯正治療には様々な種類があり、それぞれメリットとデメリットが異なります。クリニックによって選べる装置や方法が違うため、希望する矯正方法を事前に調べ、それに対応しているクリニックを選ぶことが大切です。

自宅や職場から通いやすい歯医師を選ぶ

矯正治療は平均2〜3年かかる長期の治療で、月1回の通院が必要です。そのため、自宅や職場から通いやすいクリニックを選ぶことが重要になります。また、予約の取りやすさも確認し、ライフスタイルに合った医院を探すのがおすすめです。

 事前相談が無料の歯医師を選ぶ

矯正歯科選びでは、事前相談が無料の医院を複数回ることをおすすめします。同じ認定医でも治療方針が異なることがあり、抜歯の要否やマウスピース矯正の適用範囲に違いが見られるためです。

 出っ歯になる原因は?

出っ歯の原因は遺伝が大きく関与し、特に上顎前突は遺伝性が強いです。環境や習慣も影響し、指しゃぶりや爪を噛む癖、口呼吸、楽器の演奏などが挙げられます。

さらに、親知らずが他の歯を押し出すことで出っ歯を引き起こす場合もあります。これらの要因が重なることで、歯並びに影響を与える可能性があります。

遺伝

出っ歯は遺伝する傾向にあり、全体の30%は遺伝が原因と言われています。特に、上顎が前に出ている「上顎前突」は遺伝する可能性が高いです。親から子へ骨格の特徴が受け継がれることが多いためですが、遺伝だけでなく環境や習慣も影響します。

指しゃぶり・爪を噛む

爪を噛んだり指をしゃぶったりする習慣は、歯を押し出す力となり出っ歯の原因になることがあります。幼少期からこうした習慣がある場合は、歯並びへの影響に注意が必要です。

口呼吸

子ども時代の口呼吸の癖も出っ歯になる原因です。口呼吸をすると無意識のうちに舌で歯を押してしまったり、唇の力が弱まることで顎の発育に悪影響を及ぼすことがあります。

 楽器の演奏

管楽器を長年演奏していると出っ歯になる傾向があります。理由は、クラリネットなどで楽器を噛み締めることが習慣付いているためです。本格的に始める前に歯列矯正で出っ歯を改善することをおすすめします。

親知らず

親知らずが周りの歯を圧迫すると前歯に負担がかかり、出っ歯になる可能性があります。親知らずが徐々に他の歯を移動させ、前歯を押し出すためです。20代以降に生える親知らずが突然出っ歯の原因になるケースがあります。

出っ歯に関するよくある質問

出っ歯に関するよくある質問にお答えしていきます。

  • 出っ歯は自然に治りますか?押したら治る?

  • 出っ歯かどうか確かめるには?

  • 出っ歯になる理由は何ですか?

  • 出っ歯を治すと顔は変わりますか?

  • 出っ歯は何割の人がなっていますか?

  • 出っ歯好きの人は一定数いますか?

 

疑問点が解決できるように、詳しく解説します。

出っ歯は自然に治りますか?押したら治る?

歯並びは自然に治ることはないでしょう。器具を用いた歯科医の治療が必要不可欠となります。「押していたら治った」ということは決してありえないので、自力での矯正は避けてください。

出っ歯かどうか確かめるには?

出っ歯かどうかは自分一人では見分けが付きにくいです。歯医者で診察してもらい正しい治療法を確認しましょう。

矯正シュミレーションが無料のクリニックもあるので上手く活用してください。

出っ歯になる理由は何ですか?

出っ歯になる要因は大きく分けて以下の2つです。

  • 遺伝的な要因:あごの骨の大きさが影響

  • 後天的な要因:代表例が指しゃぶりの癖

 

指しゃぶりにより口腔内に力がかかり歯が前に押し出される可能性があります。

出っ歯を治すと顔は変わりますか?

歯列矯正で横顔の印象が変わる大きな基準は2つあります。

  • Eラインが整う:矯正後はEラインに近づき、スッキリした印象になります。

  • 出っ歯や受け口が治る:歯列が整うと、歯や顎がすっきりと収まり、ぐっと印象が良くなります。

出っ歯は何割の人がなっていますか?

日本人の出っ歯の割合は12.9%と言われています。つまり、約8人に1人が出っ歯であると推測されており、いくつかある悪い歯並びの中で2番目に多いのです。

出っ歯好きの人は一定数いますか?

結論、出っ歯好きな人は一定数います。「かわいいならそのままでもいいのかな」と考える方もいるのではないでしょうか。しかし、出っ歯を放置すると見た目以外にもリスクがあることを再認識しましょう。

「出っ歯を改善したい」と感じたらまずは相談から

出っ歯治療で歯並びが整うと、口内環境が改善されむし歯や歯周病にかかりにくくなります。また口臭の予防にもつながるでしょう。出っ歯を改善するには専門医師に相談し、自分に合った治療方法を見つけることが大切です。

出っ歯に悩んでいる方は、「歯の総合予約サイト〜BEAUTEETH」で気になるクリニックを見つけ、カウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。矯正ではデンタルローンが利用でき、分割払いも可能です。今のうちから綺麗になりたい、美容や見た目に気を使いたい、接客業をしていて歯が気になる方は、ホワイトニングをしながらマウスピース矯正を始めてみてはいかがでしょうか。

ぜひこの機会に「歯の総合予約サイト〜BEAUTEETH」で矯正クリニックを探してみましょう。